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○中村博彦君
自由民主党の中村博彦でございます。舛添大臣の本当に一生懸命の大臣としての御努力に敬意を表させていただきたいと思います。
社会保障費自然増、毎年二千二百億円の抑制、カットが続いてございます。しかし、もう限界に来たのでないかなと、こういうように思うわけでございます。平成十四年から累計で一兆一千億円、平均二千二百億円のカットが続いています。二〇一一年、プライマリーバランス黒字化という目的のために社会保障は本当に削られてまいりました。
私は、一つは、問題点といいますか、やはり社会保障の分野の中にも無駄構造が残っているということも事実だろうと思うんです。やはり国民の目は鋭いものがございます。だから、当然、一方では無駄構造、それと同時に必要な医療、介護、福祉、予算については積極展開をしていっていただきたいと、このように思っておるわでございまして、無駄構造にも積極的に取り組んでいただきたい。
まず、来年度予算に向けた二千二百億円カットというものに対しての厚生労働大臣の御所見をお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君)
今委員御指摘くださいましたように、二十年度予算、大変な二千二百億円の財源捻出の苦労をいたしました。厚生労働行政というのは国民の命に直結する課題でございますので、やはり最後のセーフティーネットとしての社会保障、この役割の重要さはきちんと強調しておきたいと思いますし、また委員御指摘のように、効率化、無の排除、これはやはりきちんとやらないといけません。そして、政府の方針がきちんとありますから、福田内閣の方針に従って私も閣僚としてその方針には従いますが、しかし、やはりもうそろそろ限界に来ているという点では委員と私も共通の認識を持っております。
そういう意味で、平二十年度の予算は成立したばかりでありますけれども、来年度に向けて、どうすれば国民の命を守れるか、抜本的な改革をやらないといけないと思っています。そういう改革をやりながら、今の二千二百億円についてもきちんとこれは主張していく。そして、これは医療などの分野だけにとどまず労働環境の整備、非常にフリーター含めて、日雇派遣を含めていろんな問題が出てきています。こういうところにも必要な財源の手当てをしないといけないですから、無駄は排すが、しかし全力を挙げて厚生労働行政がその目的に沿うように努力をしてまいりたいと、そういう思いで平成二十年度予算に向かって取組を開始したいと思います。
○中村博彦君
続いて年金の問題でございますけれども、本当に年金問題ぐらい国民を不信に陥れたという問題はございません。年金記録漏れ、年金不明、本当に大変であったと思います。しかし、もちろん解決は付いておりません。
もう何度も何度も大臣はびっくりされたと思うんですね。特別便、そうしたら、何とまたデータ記載などのミスが発覚、こんなことが行政に起こっていいのかと、多分夜も眠れなかったと思います。
そういう中で、大臣、ある意味で今まで部分というのはやはり歴大臣のツケというものも大変ございました。しかし、一つ、一番舛添大臣となってやらなくてはいけないことは、私は日本年金機構への移行にあろうかと思います。
どうあるべきなのか。社会保険庁を解体してこの日本年金機構に、いよいよ基本計画をこの二十年六月に策定されるんです。これは、舛添大臣は絶対言い訳はできないと思うんです。どうスムーズに、本当に引き継ぐことができるのか、そして今の社保庁の職員を受け入れてやっていけるのか、これは本当に舛添大臣の後々までの政治生命にかかわる私は政治決断だと思っております。
だから、それだけに、この本年金機構への移行につきましてはどのような決心、決意で対応されるのか、ひとつ是非御決意をお願いいたしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君)
これは大変恥ずかしいことに、厚生労働省、社会保険庁としては、自らではなくて内閣官房の下に年金業務・組織再生会議というのが置かれておりまして、これは第三者委員会の発想もそうですが、まさに社会保険庁は外からの力でないと変わらないと、こういうことで、今その年金業務・組織再生会議において基本計画を策定いたしているところであります。
しかしながら、新しい組織に生まれ変わるときにどういう経営方針をやるか。これ、経営委員というものを、設立委員と申しますけど、これを決めないといけない。私はまずこれが第一関門。これは、確実に仕事ができる、つまり既得権益を守ったり単に社会保険庁の味方をすると、そういう連中を全部排して、そしてきちんとし委員を今選ぶべく、これは人選を進めております。
そういう設立委員の下で基本計画を策定し、そして採用基準も厳しくし、そしてこの新たなる組織できちんと仕事ができる能力と意欲を持った人間をきちんと採用したいと思っております。さらに、強制力という意味では国税庁の力も借り、さらに年金保険料の徴収については民間の力も借りる、こういう形で、この新しい組織において国民の信頼を回復したいと、そういう決意で、今委員がおっしゃったように、きちんとした組織に生まれ変わらせたいと、今そのための努力、そして準備を内閣官房とこれは協力しながらやっていところでございます。
○中村博彦君
もちろんこれは言い訳はもうできぬと思いますので、ひとつ舛添大臣の剛腕を発揮していただきたいと、このように思います。
再三この厚生労働委員会でいろいろな問題提起がされている中で、一番の大きな問題が医療問題でございます。小児科医、産科医問題、また医師不足、本当に日本に医療の安心が失われてしまったということになろうかと思います。
しかし、もちろん、医師を増やすんだ、これも簡単な発想で、しなくてはいけない発想であろうかと思いますけれども、やはり私はまず一番に医師他の医療従事者との役割分担の見直し、すなわち看護師、介護福祉士等が行える業務範囲の拡大の措置というものを、これは私は考えていかなくてはいけないんでないかと。
福島県立の大野病院、看護師による内診禁止という事例が出てしまいました。また、神奈川県警による堀病院の強制査、いろいろな問題でいろいろな規制が強化された部分がございます。しかしながら、やはりこの医療領域は規制緩和というものが私は必要でないのかなと、こういうように思っておるわけでございます。
医師法十七条、医師でなければ、医業はなしてはならない。それはもちろん、医業なしてはならないと。しかし、医業というものは百年一日ではないはずでございます。医業について、基礎的な部分については看護の領域に分け与えていく、そして、高度医療というものは時代とともに進歩しておりますので、高度、専門性の医療は医師の権益として頑張っていただくと。私は、そういう流れがこの二十一世紀型の流れでないのかなと、こういうように考えておるわけでございまして、大臣も御存じのとおり、この平成十九年の十二月には、「医師及び医療関係職と事務職員等との間等での役割分担の推進について」というのが出ました。これ本当に私は舛添大臣じゃなかたら出なかったんでないかなと思っておるぐらい、よかったという気持ちいっぱいでございます。
糖尿病など慢性病疾患への生活指導や静脈注射は看護師にも可能になったとか、それから診断書、診療録、処方せんなどの作成は医療クラークが代行できるとか、これはそういう意味ではすばしいと、こういうように思いますが、しかし、まだまだ救急医療の現場、小児救急医療の現場等ではやっぱり医師と看護師との初期診療の規制緩和というものが私は進んでおらないように思います。
そういう意味で、医師、助産師、看護師等の裁量権、業務見直しについて、平成十九年十月よりもう一歩、二歩踏み込んでいただきたいと。この辺の所見について、舛添大臣にお聞かせを願いたいと、このように思います。
○国務大臣(舛添要一君)
この問題は医師不足にどう対応するかという問題でもありまして、私は医師は不足しているという識でいろんなものを変えていきたいと思いますけれども、例えばアメリカと日本を比べたときに、そんなに患者例えば千人当たりのお医者さんの数って変わらない。だけど、アメリカのお医者さんの方が楽だなというのは、今言った看護師さん、それからフィジシャンなアシスタント、つまり、看護師とお医者さんの中間的な存在の方がおられて、いろいろ医師が医師本来の仕事に集中できるような体制が組んである。
今回、診療報酬改定におきまして、メディカルクラーク、これを置きまして、これでも少し軽減になるということでありますし、先ほどの、昨年末の十二月二十八日、通達を出しました。役割分担できることは助産師や看護師さんにお任せくださいというのを出しました。
今、更にもう一歩進めてはどうかという点につきましては、安心と希望の医療ビジョンということで、私の直属の研究会を持っていまして、これは、各専門家をお招きして今、長期ビジョンの作成をやっております。
その中で、先般、助産師の代表の方、看護師の代表の方に来ていただいて、この程度までなら私たちはできるんです、ここは私たちの要求ですというのがあります。それから一方、やはりお医者さんの方も、いや、この分野は私たちがやらないと駄目だってあると思いますので、これはお医者さんの意見も聞いております。そういう現場の声を反映した形で一つのビジョンを打ち立てる、そのときには更に一歩踏み出せないかと。
それで、もっと委員がおっしゃるようなことが実現できないか、これは検討したいと思います。ただ、基本的には国民の命をどう守るかという視点、これが一番大事ですから、余りにも分業をやり過ぎたためにしわ寄せが患者さんに来るというようなことはあってはこれは絶対になりません。これはもう委員も当然のことだと思いますので、そういう前提を置いた上で更に一歩進めるかどうか、今私の直属の研究会で検討行っているところでございます。
○中村博彦君
だから、アメリカには専門看護師制度というのもあるようでございます。そういう医師の領域、看護師の領域、時代とともにやはり専門的に変わってくると思いますので、そういうやはり新しい資格も念頭に入れがら御検討をいただきたいかなと、こういうように思うわけでございます。
今、医師と助産師の関係、医師と看護師の関係等、領域の問題でお話をさせていただきましたけれども、本当に、後ほど議論をさせていただきますが、介護福祉士というのもまさに高齢化社会がゆえにできた職種でざいます。それだけに、権益というものが、職域における権益の場が、守備範囲が決まっておらないに等しい存在でございます。
例えば、平成十七年にようやくこの医行為の範囲の解釈というものが行われて、つめ切り、点眼薬の点眼、肛門からの座薬を入れる、そういうことすら医行為入っておった。しちゃいけない。違法行為だ。それが、平成十七年に医行為の範囲でないという形で認められたわけでございます。しかし、私はやはり医行為の範囲外という意味ではなくして、やはり医行為の基礎的な部分を担当できる領域を持つ介護福祉士、そしてその介護福祉士が少し今までのカリキュラム上レベルが低いなら専門介護福祉士制度をつくって、本当に現場での不安、不信というものを解消をしてほしいと。これ大臣、僕は大臣にだけ、本当に初めて大臣に聞いてほしいなと。今まで大臣たくさんおりましたけれども、余り聞いてもらっても動かぬかなと思っておりましけれども、今回だけは、私の、この六十五歳が入れ込んでおるぐらい大臣に現場の声を聞いていただきたい。
例えば、大臣、入所者の割合で、老人ホーム、特養ホームですけれども、喀たん吸引は一〇・二%、入所者の。胃瘻は八・六%、褥瘡の処置は七・〇%、点滴四・七%であります。れが実態ですよ。そして、特養ホームの看護職員は、大臣、特養の看護職員の職務は今なお旧態依然として指定介護老人福祉施設の第十八条で健康管理だけをしなさいという項目の中が守備範囲なんですよ。だから、極端に言えば、医師又は看護職員は、常に入所者の健康の状態に注意し、必要応じて健康保持のための必要な措置を取らなければならないというその十八条の中に職務というものが決められておるわけでございます。こんな状態が特養ホームにおける看護職員でございますから、まさに健康管理の看護職員が特養ホーム定員五十名で二名の看護師さんが人員配置をされておれるわけです。
そこで、考えてみていただくと、本当にいつも違法の世界の中にある、これは一体、頑張るにも頑張れない、これは後でまた触れますけれども、介護職の皆さんが人材流出として本当に現場からいなくなっているというのは、低賃金、労働環境の悪化もありますけれども、力ある職種になっていないというところが大変多いわけでございまして、今のような部分について、これは是非とも、この介護職員が行う看護を医療関連行為と改め、その範疇に入れなくて、一歩でも二歩でも医行為の中の基本的な部分を、もちろんカリキュラムを強化してそういう場をつくっていただきたいと思いますが、どうでございましょうか。
○国務大臣(舛添要一君)
これは、医療と介護、この二つを長期的にどうするかという大問題にもかかわってきます。例えば、お年を召されて認知症になる、その方は純粋に介護だけでいいんですかと。やり不断に医療行為が入ってくる可能性が極めて高いと思います。そうすると、例えば保険制度にしても医療保険制度と介護保険制度、この二つあることをどう思うか、それから、今委員が御指摘の医療職種と介護職種の間の役割分担をどうするのか。
私が先ほど医師と看護師の中間的な役のような方々というような言い方で申し上げたのは、今までの戦後営々と築いてきた医療体制、それに今度介護体制が入りました。やはりいろいろ構造的に大きな改革が必要だろうと思っています。その中に今の職種による役割分担ということもあると思います。
そして、特に介護職の方々処遇、待遇が非常に良くない、離職率も高い、これ何とかしないといけないと思っています。そういうときに、キャリアアップしようにも役割分担が固定していればできません。したがって、それは訓練の期間を半年長くして、その分医療行為ができるようにまず養成するというようなことも含て、これは十分検討に値すると思います。
今までは、要するに、たんの吸引にしても、これは在宅の場合はできますね、今おっしゃったようになかなか施設の場合はそう簡単にはできない。そうすると、家族の立場から見て、家族ができること程度しか介護の職員はやれない、それを超えば看護師さんでありお医者さんでありということになる。そうすると、これは特養から老健から、どの施設にどういう人員を配置しますか、PTさん何人ですか、OTさん何人ですか、ドクター何人ですかと、こういうことの全体にもかかわると思います。
しかし、最終的な視点は、国民が番いいケアを受ける、一番いい医療を受けるということの体制が必要なんで、私は今委員が提起なさった問題は非常に重要な問題だと思いますし、まさにこういう問題について、安心と希望の長期ビジョンの策定の委員会で早急に中間報告的なものを出して、また、これを広く中村委員始め皆さ方の御批判をいただいて更にいいものにしていきたいと、この問題意識は私も共有いたしますので、今後の重要な検討課題とさせていただきます。
○中村博彦君
ありがとうございます。
それと、日本は、医師になります場合にも、看護師、それからコメデカルの人々にやはりもう少し枠を与えていく、そういう部分も医師不足の中で広角的に御議論をしていただいて、そういう部分はひとつ舛添革命をしてすばらしい成果を是非出していただきたいなと、こういうように思うわけでございます。
今、触れさせていただきました介護の現場での手不足、人材流出、低賃金、重労働、本当に施設がオープンしても、今までであれば御存じのとおり入所者が入らない、だから今は定員百人のところを入所者八十人で稼働していますというのが常識でございました。しかし、今は、入所者はたくさんの待ち入所者がいらっしゃいます。しかし、看護職がそろわない、介護職がそろわないから、今定員百名であっても五十名で経営運営せざるを得ないという実態が多く出てきておるわけでございます。この状況、本当に考えてもらいたいわけでございますけれども、この労働現場、介護現場の実態、もう私は余り深く申し上げることもございせんけれども、なぜ他の労働者に比べて、他の業態の皆さん方が男子四十一歳であれば五百万円ぐらい年収いただいておるのに、介護職員については三百万円前後だというような実態、ヘルパーに至ればなおその三百万円を大幅に下回るという、こういうような実態でございます。
こういう態で、今悲鳴を上げておることは大臣もよく御存じだろうと思いますが、この辺の大臣の御認識をお願いいたしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君)
今委員御指摘のように、介護の現場で働く方々の給与、これが平均的な全産業の給与よりも低い、それはいろんな理由があります。だけど、例えば離職率も非常に高い、定着しない、やはりこの労働条件、働く場所の環境というようなこともいろいろあります。
私は、かつて若い人たちが本当に介護の分野で働きたいと言って目を輝かせて一生懸命やっているのを励まして、そういうところで講義をしたりと、教えたりということをやっていましたので、そういう人たちの所期の希望が途中で挫折するというような形で離職するのは、非常にこれは悲しく思っています。
そういう意味で、昨年八月に、介護福祉人材確保指針ということで、労働環境の整備、それから先ほどの話にもありましたキャリアアップのシステムを少しつくりたいというようなことで今取り組んでいるところでございますし、二十年度予算においてもそういう手当てをやっておりますけれども、しかしまだまだ十分ではありません。少し、この点更に取り組んで、処遇の改善、そして二十一年の改定において、是非こういう方々の待遇を更に良くするために実態調査をしっかりやった上で来年の改定に結び付けたいと、そういうふうに思っております。
○中村博彦君
今も大臣の御指摘がございましたように、本当に離職率が高い。もうどこの特別養護老人ホームでも年たてば、三年たてば、介護職は八、九割まで新しい人に入れ替わるというような実態でございます。そして、介護の世界では優秀な三十代の男性職員が寿退社をする。これはもう有名な言葉になりましたけれども、結婚する、子供ができる、低賃金の介護の現場ではやっていけないんだといって結婚のために退社をするという言葉を寿退社というぐらいに皮肉られているわけでございまして、こういう実態を是非とも大臣、メスを入れていただきたい。
それから、続きまして、これも知っておいていただきたいんですけれども、大臣、介護福祉士養成学校というのが社会福祉法人でも多くつくられておるわけでございます。そして、その定員が二万六千九十五定員があるのに対して一万六千六百九十六人しか修学に就いていないんですね、六四%、専門学校が。そして、もう大臣御存じのように、この介護労働人口は今一五%に全職種の中でなってございます。平成十二年が五十万で平成十七年には百十二万、介護周辺職種が必要だと言われております。しかしながら、魅力ある職場でない。それだけではもちろんございません。汗を流す、そこに喜びを感じない子供たち、学生というのが大変多くなってきておるという風潮もあるわけでございます。戦後教育の風潮もあるんです。
これも、これから介護職というのは一年間に十万人必要なんだそうですけれども、これ、充足するはずがないんですね。これは大臣、本当に考えていただきたいなと、こういうように思っております。
そして大臣、石原大臣と比較するのはいかがなもんかと思いますが、石原大じゃないわ、石原都知事が、学校現場に予知なしに行ったそうです。もうびっくりしたと言っておられました。
一度、大臣、グループホームを見てきてほしいんです。これもう、絶対に老健局長だとかにお願いしないで、抜き打ちで近くのグループホームに行ってきていただきたいんです本当に、グループホームのこのイメージダウン、劣悪労働環境、これ本当にサービスも劣化しておる現況でございます。そして、そこには責任者はおりません。小規模施設ということで、管理者が要らない制度設計になっております。だからプレーイングマネジャーです。
そういう今状態ので、グループホームというものが経営、運営されておるわけでございますが、これはまさに夜勤一人で見なくちゃいけない。そして、食事は一緒に作って一緒に食べるんですね。これがグループホームと言われておるわけでございまして、このグループホームの最悪の労働環境が介護現場を特筆ておるような形でPRされておるわけです。その現状というものを是非御理解をお願いいたしたいと。
そして、このグループホームは、御存じのとおり平成十二年には六百七十五、五千五百人の入所者でございました。平成十九年には八千七百七十六の事業所ができて、今十二万四千人に入所者が増えておる実態でございます。だから、ここのサービスが劣化しておるということは、本当にこれは日本の介護が劣化しておるということに等しくなってきておるわけでございまして、歴代の厚労省関係者、事務次官関係者も、このグループホームだけは、当時の局長に勧められたけれども、これだけはミステークだったなと言っておられて昼飯を食べておるそうでございますけれども、どうか大臣、御所見がございましたら、ひとつ。
○国務大臣(舛添要一君)
私が自分の母親を介護していたのはもうかれこれ八年ぐらい前になりますけれども、のときにグループホームというのは非常に理想的な形で提示をされた。それは、病院という雰囲気じゃなくて、古い民家なんかを借りて、自宅で住んでいるように、そして環境も良くてアットホームな感じだということで出てきて、私は、これはこれで一つの試してみるに値する可能性があるかと思いました。
ただ、私の場合は、母親はどうしても医療行為が必要なもので、グループホーム、今のような医療機関との提携というのはまだ完璧じゃなかったので、どうしても老健というようなところに入れざるを得ませんでした。しかし、その後どういうふうになっているか。これは非時間を見て、そしてまた、委員が御提案のように、なかなかお忍びでというのは行きにくいんですけれども、できるだけそういう状況の中で現場を見て、その上でまた判断をしたいと思います。
○中村博彦君
確かに、初期の場合、モチベーションの高い方がーユニットしたい、十八床でやりたい、スリーユニットで頑張りたいというのは、本当にいい施設がございました。しかし、だんだんとその設立時の趣旨と違った形でネットワークされていったわけですね。あのコムスン事件のコムスンでも、何と多くのグループホームを持っておったんですよね。普通はグループホームは地域密着ですから、地域の方がつくって地域の顔で運営されてこそ、ぬくもりが出るんですよね。それは、コムスンがぱあっと全国展開してぬくもりが出るとは大体考えられませんので、そういうグループホームが大変多くなったという御理解を願いたいと思います。
今、私は何が申し上げたいかというと、先ほども触れさせていただいたように、なぜ低賃金、そして人材流出が止まらないか。これは一つに、社会福祉法人というものが、措置時代の残滓の社会福祉法人がそのまま介護保険制度に居座ったわでございます。これは本当に、よく新聞で虐待、身拘束、私たちも本当にびっくりして、なぜ身体拘束が行われているんだ、今ごろ、なぜ虐待なんだ。
しかし、大体そういう人間的なサービスができないところはトップ不在です。トップはおります。名ばかりの理事長はおります。お飾り的な理事長はおります。しかしながら、本当に二十世型の措置時代そのままの社会福祉法人がシーラカンスのように生き延びておるわけですね。これなんですよ。まあシーラカンスになると、非常に価値はあると思いますけれども、まさに社会福祉法人がそういう形で生き延びておるのは、多くの方が何と言っておるかと、不作為の違法でないのか。普通、上半身に措置時代から介護保険制度になれば下半身は変えなくちゃいけない、頑強なものにしなくちゃいけない、ねえ、櫻井先生。
そういうようなものでございますのに何ら手が打てなかったということでございまして、この社会福祉法人が本当に機能を発揮しておりませんので今なお成果給を採用していない施設は五〇%超えておるんですよ。全部年功序列ですよ。そして、施設長さんより御存じのとおり二十五年厨房でおった方の方の給料が高い。これは一概に高いから駄目だという意味では言ってはおりません。しかしながら、そういう社会福祉法人が七割もあるということです。それを是非知っていただきたい。
だから、この社会福祉法人をどう変えていっていただくか、この辺についても御意見をお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君)
社会福祉法人というのは当然公益性を持っていないといけないすけど、やっぱり経営の効率化、それもしっかりやっていただかないといけない。
それで、今委員おっしゃったように、名ばかりの理事長であるとか、それで、全く例えば介護に興味がない、知識もない、しかも経営能力ないと、これは最悪ですね。ですから、非常に介護の現場の知識や情がある、しかし経営能力なければ経営能力がある人と一緒に組みでやればいいわけで、そういう意味で、社会福祉法人たりといえども、こういう効率性と、団体としての、経営体としてのガバナンス、これはきちんと確立していただかないと、これからのどんどん増えていく社会福祉サービスのーズにこたえられないと思いますので、大改革は必要だと思います。
○中村博彦君
今、今年の十二月を目指して公益法人改革が進められています。そして、社会福祉法人の無責任な理事長、また同時に、制度上は権限だとか責任も明確な位置付けをされておりません。それはやはり不幸なことだと思います。しかし、どちらにしても非課税法人です。しかし、非課税法人に甘えてはいけません。だから、当然、この公益法人改革と比較しながら社会福祉法人改革をお願いいたしたい。
そして、当然、この公益法人改革の中で、役員と理事、監事、評議員は、第三者に対する損害賠償責任というものが明記されるそうでございます。社会福祉法人にはそこに理事長、理事の責任も明確化されておりません。そういう部分についても非課税法人としての責任を是非とも改革する。それがあってこそ高品質サービスがつくれる、職員に魅力ある労働現場つくる、介護現場をつくる、魅力ある利用者に安心をつくるという形が出てくるわけでございます。まさに、管理者がいないという状況でございます。先ほどのグループホームもそうなんです。この管理者がいない、そこに大きな瑕疵が生じているということを御認識を願いたいと。
そしてもう私が申し上げるまでもございませんけれども、社会福祉法人は、公の支配、公の監督に服することにより、国に代わって公的助成を受けるという形で、憲法八十九条の趣旨にのっとって一九五一年につくられた制度でございますから、ここでもう一度二十一世紀型に改めていただけるように願いを申し上げたいと思います。その辺につきまして御感想をお願いいたしたいと思います。
○委員長(岩本司君)
局長でよろしいですか。
○中村博彦君
いや、大臣で結構です。
○国務大臣(舛添要一君)
今おっしゃいました公益法人改革と並んで社会福祉法人についても同様の改革が必要だと考えておりますので、その点もこれは全体で検討していきたいと思います。
何か、社会保障という名前が付けば、ないし公益という名前が付けば、何でも免罪されるような雰囲気があって私はいけないと思います。きちんとやっぱり正すべきは正していかないといけない。そういう意味で、第三者に対する責任についてもこれは検討を続けていきたいと思います。
○中村博彦君
大臣、お手元にお渡ししました地域ケア体制整備構想、この地域ケア体制整備構想が全国に、都道府県に厚労省から発信をされておるわけでございます。そして、各県から数値が出てまいっておるわけでございます。しかし、この「地域ケア整備構想 長期将来推計より」と書いてございますが、大臣、それ大臣に見てもらいたくてここへ出したんです。
大臣、要介護度四、五は、御存じのとおり、地域ケアが進んでおる場合、余り進んでいない場合、いろいろございますけれども、これが不思議なんですね。要介護度四、五は単独、夫婦であれば九〇%施設対象者としてカウントしておるわけですね、櫻井先生。その他、家族と同居している場合は五〇%減るわけですよ。おかしいんでないですか。介護保険というのは、御存じのとおり、介護をしていただく、そして、本当に極端に言えばびっくりするような想定の下でつくられておるわけですよね。そして、要介護二、要介護一は、この時点でもう対象にしないと、施設入所の対象者にはしないと決めておられる。
これも……(発言する者あり)だからこれは大臣が、これは与党と言われても、これは自民党が調査したものでございませんから。大臣、この要介護度一、二というのは対象にしない、そして要介護三の人は極端に施設の対象にしない。そして、どうでございますか、今度のこの施設対象者というのは、何と驚くなかれ、いつの間にかグループホームやケアハウスや、そういう施設まで施設に入ってきておる。それでは一体、今や三十九万の特養待機者、老健待機者いらっしゃるわけですよね。入所待ちの人は一体いつ施設が整備されるのかと思ってお待ちになってお。しかし厚生労働省は、もう施設には入れないんだ入れないんだという戦略ばかり取られておる。
これももう私、心を痛めながら出させていただいたんですが、平成十七年、十八年ごろに、この在宅化を進めるために厚労省が引用した偏った施設観です。施設入居には三つの苦難がある。第の苦難、施設に入る苦難、第二の苦難、長年住み慣れた居住環境の喪失、第三の苦難、地域の暮らしと施設の暮らしの落差。施設での五つの落差。空間の落差、時間の落差、規則の落差、言葉の落差、最大の落差。こう書いていますよね。これは確かに家庭で介護をしていただくには今言うこうう苦難は伴いませんよ。しかし、家庭が核家族化し、共稼ぎのために介護力がないゆえにそういう動きになってきたわけですよね、大臣。それなのに、在宅化を進めんがためにこういう流れをつくっていったわけですよ、大臣。このペーパーを見て御感想をお願いいたしたい。
○国務大臣(舛添要一君)
この紙の左端に書いてあることは、これはある大学の先生がおっしゃったことをそのまま引用していると思いますが、在宅か施設かというのは非常に大きな問題であって、在宅がすべていいわけではない、施設がべていいわけではない。例えば認知症のお年寄りにとって何が一番幸せか、そしてこれを介護する家族にとって無理のない介護というのはどういう形態だろうかと。私の答えは、この両方を、つまり在宅施設を上手に組み合わせる、それが一番大事だと。そのためにはいろんな手当てをしないといけないですけれども。
ですから、在宅がすべて良くて施設が全部悪だと、そういうことではないと思いますし、この「地域ケア整備構想 長期将来推計より」ということで、まあちょっと私の説明が足りなければ厚生省の担当者が来ていますから説明をさせますけれども、要するに、地域全体でお年寄り、介護の必要な方の面倒を見ようという観点からいったときに、想定としてそれだけ、例えば徘回する老人がいたときに、前はもうかぎ掛けて施設から閉じ込めて出させないと、抑制ということもおっしゃったけど、だけど、この地域が本当にみんなでそういう徘回するお年寄りの注を働いていただくならその地域の中を散歩するなり徘回しても問題ないわけですから、そうするとかぎを掛けて施設にという必要はないでしょうと。
だから、これは地域計画を非常に進めるときの理想像を書いているわけで、何も、私の理解ではですよ、いかに施設が駄目かというふうなこを言っているとは思っておりません。一番いい組合せ、これが重要だと思っているんで、施設の利点と在宅の利点、これを組み合わせてやること、こういう理想を追求したいというふうに思います。
○中村博彦君
元へ返らさせていただきますけれども、この地域ケア体制整備構想が全国からプールをされます。そして、その数値に基づいて、御存じのとおり、医療計画、それから都道府県の医療費適正化計画、それが二十年から五年間の計画ができるわけでございます。都道府県介護保険支援計画も二十一年からの三年計画で、すべてこの地域ケア体制整構想でできるわけでございます。だから、このデータがすべてを決すると言っても過言でないわけでございます。
こういうように、しかし、是非考えてもらいたいのは、要介護度三というのがもう一〇%しか施設サービス数値目標でないんだよとか、要介護二、一というのは、これは大臣、体どこで決まったんだと、施設入所はさせないというのは一体どこで決まったんだと、こういうことになるわけですけれども、もう一度やっぱり大臣の視点で考え直してみていただきたい。
そして、この地域ケア体制整備構想では、どこの県に聞いていただいても、厚労省に従順な七、八を除いては、ブーイング、山のようであります。中に、療養病床の転換推進計画では、これではやっていけないと言うと、これも事実なんです、厚労省へ報告したこの県の担当官に七時間にわたって厚労省お説教したそうです。その県がある。これ言いませんよ。徳島県ではございません。
当にまさに私は考えていただきたいことは、だから特養待機者三十八万五千、三十九万とも言われていますが、どうやっていくんだと。それと同時に、この地域ケア体制整備構想が出たと。そして、確かに、この地域ケアとは一体何なんだろうと。地域ケアが充実すれば、充実が中程度なら、一地域ケアで要介護度四や五の方が地域のケアでどれだけケア力が発揮できるかということでございます。
地域ケアというのは、言葉は美しいですけれども、地域のどこに探してみてケアがあるだろうかと。重度化ケアという意味ですよ。見守りケアだとか、安心を美しい言葉で、言葉を出て安心を上手につくり出していくというようなケアは、これは私は地域にケアってあると思いますけれども、重度者に対してどこにケア力ができてくるのか。そういうようなものを考えたときに、本当に今のままでの地域ケア体制整備構想の数値でこの介護療養型老健施設への転換はどのような数値がはじき出されるのか、また医療療養型は最終的にどの程度のベッド数になるのか、これは是非考えてもらいたい。
そして、その上に立って、医療費はどの程度削減されるのか、そして介護給付費はどのような増額が見込まれるのか。このベースになるわけでございますからね、西島先生。このまさに最も今、療養病床の転換で議論が国民間で伯仲しておる数値目標がこのデータの中で作られる恐ろしさを感じておるわけでございまして、何とぞそのベースになる地域ケア体制整備構想をもう一度修正するなりお考えなりして舛添構想に入れていただいたら有り難いかなと、よろしく願い申し上げて私の質問は終わりますが、最後、御発言をお願い申し上げます。
○国務大臣(舛添要一君)
ここに引用された数字は、三十年後の目標値ということで一つの試算値を出していますが、私は事はそんなに簡単じゃないというふうに思っています。ほど来申し上げていますように、私自身の体験からしても、在宅か施設かと、これは非常に安易に答えの出る問題ではありません。上手な組合せが必要です。
しかしながら、やはりスウェーデンのような北欧諸国を見ていても、バリアフリー一つ取っても、ノーマライゼーションの思想がはきりしていて、町全体が障害を持った人たちにとって動きやすい仕組みになっています。そういうところはきっちりやっていく。
それから、例えばバスにしても、ノンステップバスでバギーで赤ちゃん連れた方が来られる。そのときに、ノンステップバスだからだれも手伝わない、日本とうのはそんなところあるんですよ。だけど、ステップあったって、さっとスウェーデンだったら人が寄ってきて、みんなで助けてあげる。こういう精神もやはり地域全体で取り戻さないといけない。
そういう中で、在宅にしろ施設にしろ、その限られた空間に障害者や高齢者や認知症の方々閉じ込められるんじゃなくて、自分の住み慣れた地域を自由に動ける、こういう体制づくりをやるということが実を言うと地域ケア体制整備構想であって、単に財源論だけで話をするべきではないと思っていますので、そういうことも含めてきちんと検討してまいります。
○中村博彦君
大臣、ありがとうございました。
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