経済協力再開に向け、ミャンマーを訪問
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参議院厚生労働委員会にて(H23.10.27)

参議院厚生労働委員会にて、自民党筆頭理事となってはじめての質問に臨み、社会保障と税の一体改革について、小宮山洋子厚生労働大臣、辻康弘副大臣らに質しました。中村博彦は、一般会計の3割を超える社会保障予算の財源捻出は限界にあると指摘。■70歳〜74歳の医療費自己負担金1割分への予算措置■基礎年金の国庫負担率維持■社会保障費の自然増への対応■社会保障分野への規制緩和の必要性■基礎年金と最低賃金、生活保護の整合性■生活保護における医療扶助と貧困ビジネス■認知症への取り組みなどについて、小宮山大臣らの見解を問い、社会保障分野にも存在するムダをなくし、規制を緩和し、変わりゆく時代に応える制度設計を行うべきと促しました。 以下は、その質疑概要です。


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○委員長(小林正夫君)

ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題として質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。

○中村博彦君

自民党の中村博彦でございます。
今、社会保障と税の一体改革、なかなかまとまらぬようでございますけれども、大臣に是非お聞きいたしたいなと。
もう御存じのとおり、社会保障の関係予算は一般会計の総額の三割を超える金額になってございます。そして、二〇一〇年も一兆円の自然増、そして二〇一一年も一兆二千五百億円の自然増を容認をいたしてきております。
この自然増、今後、容認姿勢でいくのか。やはりそうなってまいりますと、歳出の抑制というのはどうしていくんだ。そして、もう私が申し上げるまでもございませんけれども、財源は限界に来ております。一九九〇年に四十九兆ありました税収が二〇一〇年には三十・六兆円になっている。十八兆円も税収減になっておるわけでございます。
こういうようなところから考えてみると、この自然増容認でどうしていくのか。それとも、削減、いい悪いは別にして、二〇〇二年から二〇〇七年の六年間、総額一・一兆円の抑制をいたしました。また、二〇〇七年から二〇〇九年、年二千二百億円の抑制を三年間でいたしておりますよね。これはどのように小宮山大臣はお考えでしょうか。

○国務大臣(小宮山洋子君)


社会保障と税の一体改革の中では、その社会保障につきまして、御承知のように、機能を強化すべきところはこれからの超少子高齢社会に向けて機能を強化していく。一方で、おっしゃいますように、自然増をそのままにしていくと本当に財源の面でなかなか持続可能になり得ないということもございまして、重点化、効率化という言い方をしておりますけれども、御負担いただけるところには御負担をいただくということも、その低所得者の皆様へのいろいろな配慮も含めて、併せて各方面で考えていきたいというふうに思っております。


○中村博彦君

やはり無駄構造というのが社会保障分野にもございます。それと、制度設計でやっぱり新しい時代にこたえる制度設計も必要でないかと。この辺をどうお考えになるのか、ちょっと踏み込んで御答弁をいただきたいわけですが。
それともう一点。時間の関係でもう一問させていただきますけれども、今、医療費の本人負担の前期高齢者、七十歳から七十四歳の窓口負担を、一割から二割という部分を凍結してございますね。この二千億円の公費負担を凍結のために要しておりますけれども、これらの是正、そして財源の確保、今後どういうようにお考えでしょうか。

○国務大臣(小宮山洋子君)


七十歳から七十四歳までの方の自己負担につきましては、現在、法律上二割負担とされている中で毎年度およそ二千億円の予算措置によって一割負担に凍結をしています。これによりまして、六十九歳までは三割負担ですが、七十歳を境にその負担割合が低下しているというのが現状でございます。
こうした中で、高齢者医療制度改革会議の取りまとめでは、七十歳から七十四歳までの方の窓口負担について、既に七十歳に達していて一割負担となっている方については二割負担とせずに引き続き一割負担を維持をする、一方で、現在三割負担をいただいている今後七十歳になる方については順次本来の二割に段階的に戻すというふうにこちらの改革会議の方では取りまとめをされています。
また、社会保障と税の一体改革では、基本的な考え方の一つとして世代間の公平の重視ということが位置付けられるとともに、改革会議の取りまとめなどを踏まえまして自己負担割合の見直しを行うこととしています。
こうしたことを踏まえまして、引き続き、どのようにしたらいいのか、その検討を進め、各方面と調整をしていきたいというふうに考えています。


○中村博彦君

そういう懸案事項というのはしっかり政治主導でしていくべきでないのかと。
それと、もう一点懸案事項がございますけれども、この基礎年金の国庫負担二分の一、これが平成二十一年六月に法改正がされています。そして、御存じのとおり、基礎年金給付費の五〇%とその三六・五%の差額分を今やりくりをしておるというのが実態でございますよね。
この部分について、この差額が二・五兆円あるようでございますけれども、このやりくりというのは二十二年、二十三年してきておるわけですが、こういう部分の財源、もうやりくりというのは限界が来ておるわけですから、どういうように解決される予定でございますか。

○国務大臣(小宮山洋子君)


基礎年金の国庫負担分の二分の一、これを恒久的に実現をするためには財源を安定的に確保をすることが不可欠ということは言うまでもございません。
このため、現行の年金法では、税制の抜本的な改革によって安定財源を確保して基礎年金国庫負担割合を恒久的に二分の一に引き上げることとしています。これは、平成二十一年の所得税改正法附則第百四号の規定に従って行われる税制の抜本的な改革でございます。この考え方は平成十六年改正のときから引き続いているものです。
こうしたことから、今回、社会保障・税一体改革を行って、消費税の増税によって得られる安定財源の一部を基礎年金国庫負担の二分の一の財源に充てることが年金法の考え方に沿うものだと考えています。
基礎年金国庫負担二分の一の維持、これは年金財政の長期的、安定的な運営のためには不可欠なものですので、その実現のためにしっかりと取り組んでいきたいと考えています。


○中村博彦君

今、懸案事項を、ひとつ大胆に政治主導で懸案事項を解決してもらいたいと。
それから、先ほども申し上げましたように、二〇一三年ではまた自然増が一・七兆円増というものが予定されておるわけでございますが、この自然増の際限なき容認というのを、先ほども聞かせてもらいましたけれども、これで本当に財政がやっていけるのか、安易に消費税に持ってこないでほしいということを私は申し上げておるわけですね。やっぱり国民には後世とそれから次世代にツケを回さない、そういう前提に立って申し上げておるわけでございますから、当分、この平成二十四年度の増に対応するのは本当にどうするのかと。最低二、三年先のこの自然増というものを眺めながら大臣は考えていただかにゃいかぬのでないかと。
そして、今一番言われておることが、円高だ、そして関税が韓国だとかASEANの国々と違う、法人税も違う、そういうことで日本の企業は、多く企業が海外に出ていっておるじゃありませんか。そうなってくると、ますます空洞化という現象が起こるわけでございます。だから、当然雇用もなくなる、こういう状況下にあります。
自動車産業も、この最近のタイの大洪水であんなにも出ていっておったんかと。日本の生産する自動車、カーナビゲーションが大半がタイの工場で生産されていますから、日本の市場になかなか渡らないというような状況すら生じておりますね。
それで、今この社会保障の分野こそ、私は成長産業であり、内需産業であると。だから、まさに雇用を引き出す産業である、医療も介護も保育も。しかし、残念ながら製造業に比べて生産性が低く非効率な実態になっております。こういう世界をなぜ規制を緩和していかないんだと。そこをひとつ小宮山大臣が、お願いしたいなと。
一つのいい例を申し上げておきます。東京都の認証保育所、そして横浜市には横浜保育室というのができました。それじゃ、これが認可保育園だけで子供対策というのをやっておったらどうでしょうか。本当に大変な子育て対応というものに大きな障害になっておるんではないでしょうか。横浜市の横浜保育園を一つ見ても、保育料も自由設定、そして上限だけを決める、低所得者はもちろん市が面倒を見る、園庭も自由化、こういう事例があるわけでございますから、いつまでも官製といいますか、そういう部分も含めて御答弁をお願いいたしたいと思います。

○国務大臣(小宮山洋子君)


今幾つかのことをおっしゃいましたので、どの部分からお答えをしたらいいかというふうには思うんですけれども、おっしゃるように重点化、効率化すべきところはきちんとやっていくということが一つ。
それから、やはり雇用をしっかりつくり出さなければいけないということで、委員がおっしゃいますように、この福祉の分野、超少子高齢社会の中で、これは医療も介護もいろいろな福祉、その保育などについても人手が必要なところですから、そこをしっかりと雇用として処遇もきちんとしながら、成長産業というとちょっと引っかかる方もおありかもしれませんけど、これからの成長分野としてちゃんと福祉の場面で働けるようにということは政府としましても新成長戦略の中に位置付けて考えています。
そして、今、三つ目におっしゃいました保育などの規制緩和ということにつきましては、もちろんお子さんたちの安全とか安心とかいうことはきちんと大事にしながら、特に大都市部の待機児さんの多いところでは、待機児童解消の先取りプロジェクトということで、昨年その緩和できる部分は規制を緩和をいたしました。そういうことを取り入れて横浜市の市長さんともお話をしておりますけれども、かなり横浜などではそういう規制緩和をしたところを取り入れた形で、先取りプロジェクトのメニューなどにも乗りまして待機児さんが減っているということもございますので、そこはあくまで子供の安全とか安心を保った上でですが、そこで可能な部分は規制も改革をしていく必要があるというふうに思っています。
そして、今検討しております幼保一体化なども中心とした多様な保育サービスなどを用意する子ども・子育て新システムの中でも株式会社も参入できるような形を考えていますし、おっしゃるように、社会的な規制として守らなければいけない最低限のところはしっかり守りつつ、いろいろな形に雇用の場を創出するという観点も含めて取り組んでいきたいというふうに考えています。


○中村博彦君

社会福祉法人のやっぱり柔軟性、規制緩和、今、大臣は前向きに御答弁いただいたと思っています。だから、山崎社援局長来ていますから、よく大臣の御指示に従いながら社援局長、よくやってほしいと思います。
この社会保障関係予算の中で、当然東日本大震災等で生活保護の方が多くということは災害上やむを得ないと思いますけれども、この自然増の中で、本当に生活保護というのは大変な自然増が生まれておるわけでございます。十年前に比べて生活保護は八割増し、そして御存じのように、生活保護の受給者が急増して現在は二百七万人。そして、今話題の大阪市では十五万人を突破して、受給率が五・六三%、十八人に一人生まれておるわけでございます。
それじゃ、この生活保護に関して不正受給をなくすということが一点と、就労支援、必ず問題になるのはこの二つの課題であります。働きたくても働けないということでございますよね。そして、この一番の問題点は、これは各副大臣も政務官も聞いてほしいけれども、基礎年金と最低賃金より生活保護費が高い。これは変えにゃいかぬのでないですか、この逆転現象は。これだけイエスかノーかでお答えいただきたい、辻副大臣。

○委員長(小林正夫君)

辻副大臣。

○大臣政務官(津田弥太郎君)


委員長。


○委員長(小林正夫君)

津田大臣政務官。

○大臣政務官(津田弥太郎君)


担当は、社会・援護局を担当しておりますので、お許しをください。
今、中村委員から御指摘をいただきました生活保護と基礎年金と最低賃金、このバランスが崩れているのではないかという御指摘をいただきました。
生活保護は、収入や資産等あらゆるものを活用してもなお生活に困窮される方に対し最後のセーフティーネットとしてその生活需要全般を支えるということでございます。
基礎年金の方は、それだけで生活を賄うというものではなく、現役時代から構築してきた生活基盤や貯蓄等を合わせて老後の自立した生活を可能とするとの考え方に立っております。したがいまして、年金の給付は現役時代に保険料を納めた人の権利として、収入や資産にかかわりなく、保険料を拠出した期間に応じて給付を受けることができる。
したがいまして、このことから年金制度と生活保護制度はその役割や仕組みが大きく異なっている、金額のみを取り上げて単純に比較すべきものではないというふうに申し上げたいと思います。
また、最低賃金でございます。これは、おっしゃるように、最低賃金が生活保護費を下回っているというのは大変問題でございます。イエスです、イエス。そのため、最低賃金の抜本的な引上げを行わなければならないということで現在取り組んで、平成二十三年におきまして、全部で九県で最低賃金が生活保護費を下回っておりました。平成二十三年度の最低賃金の引上げでこれが残り三県、六県が逆転をしまして残り三県になりました。北海道と宮城と神奈川、ここが残念ながらまだ最低賃金の方が低いということでございます。当然来年度には何とかこの三県につきましても改善できるように最善の努力をしてまいりたい、そのように考えているところでございます。


○中村博彦君

それじゃ、辻副大臣、今のをイエスかノーかで。

○副大臣(辻泰弘君)


今の津田政務官が申し上げたとおりでございます。


○中村博彦君

いつも余り仲が良くないのにこんなときだけ仲がいいような、ありがとうございました。
どちらにしても、今申し上げたように、こういうやっぱり不公正な制度というものは、これは民主党内閣で改めれぬのであれば自民党内閣で改めざるを得ぬということを申し上げておきたいと思います。
そして、先ほども申し上げましたように、働きたくても働けないというときに一番大切なのは職業訓練です。その職業訓練の場合に、どうでございますか、斜陽産業の職種ばかり固定化させていますね。新しい産業、成長産業の訓練メニューというものを持ってない。長野県がそうでしょう、特に。そういうことで、この辺をどうするのか、もう少しニーズにこたえた職業訓練、これをやってほしいと、こういうことであります。
時間がないんで、次は、先ほど言った、不正の中で一番の問題点が生活保護の五割を占める医療扶助です。ひどい。これ、大阪市や大阪府は三十四医療機関中患者全てが医療扶助受給者ですよ。どうですか、皆さん。こんな不公正を許して小宮山大臣、いいんですか。どうですか、これ。ほんで、貧困ビジネス業者と結託して意図的に過剰診療や架空請求を繰り返している医療機関が多数存在している。これは事件、事故で出てきておりますからね。このような状態というのをどうしますか。制度設計、生活保護だけは改革と制度設計をし直さないかぬのでないでしょうか、大臣。

○国務大臣(小宮山洋子君)


いいのか悪いのかと言われれば、それは是正をしなければいけないことだという、良くないことだというふうに思います。
ただ一方で、生活保護受給者にも必要な受診は行っていただかなければいけないということだと思いますので、医療扶助を受ける際に自己負担を例えば導入するということにつきましては金銭的な理由で必要な受診ができないというおそれがあるのではないかということ、また、自己負担分を事後的に償還払いするとしても一時的に立て替えるというような資力があるとはなかなか考えにくいということなど、最低生活を保障するという生活保護制度の趣旨になじまないのではないかというような理由から、慎重に検討をすることが必要ではないかというふうに考えています。
医療扶助の適正化につきましてはこれまでもレセプト点検の徹底を図っていますが、平成二十三年度から新たに導入した電子レセプトを活用することによりまして、更なる適正化への取組の強化を図っていきたいというふうに考えています。


○中村博彦君

一つ提案をいたしたいのは、やはりこの医療扶助でこのような事件的なことが起こるというのは、私は、やはりこの医療扶助が本人負担ゼロで全額支払われるシステムに問題がある、私はそう思っておるんです。ねえ、皆さん、当然、それじゃどうしたらいいかということになると、この生活扶助の対象経費としてこの自己負担分を、医療扶助を入れてしまうわけです。医療扶助をぽんと外に出してしまわないで、算定の仕方を変えていくということが一番いいんでないか。
何事も自己負担なしでは、それは本当にやみの世界に入っていくことが多いですよ。だから、そういうことを一つ提案を申し上げますから、大臣、どうでございますか。

○国務大臣(小宮山洋子君)


今、厚生労働省の中でもその生活保護の在り方、先ほども御指摘にあった、年金の最低額とのアンバランスの問題なども含めて検討はさせていただいておりますので、委員の御指摘もその中で検討はさせていただきたいと思います。


○中村博彦君

それじゃ、もう一点、皆さんにお配りをいたしております、この貧困ビジネス乱立の実態。これも見ていただいたら、本当に各委員の皆さんに是非見てもらいたい。
これ、旭川市です。そして、特養ホームが千二十床、老健が九百二十二、高齢者下宿、グループハウスというのが千九百十三ベッドあるんです。そして、この旭川の事例を見てください。入居金はゼロですよ。そして、生活保護受給者の方も入居可能ですといって、生活保護費だけを当てに高齢者下宿やグループハウスが林立しておるのが実態でございます。
低所得者、独居のお年寄り、そして生活保護を受給までサービスで構築してあげて対象者をつくる。これは法制度がないからでございますけれども、この実態はどうでございますか、大臣。

○国務大臣(小宮山洋子君)


こういう貧困ビジネスというものが横行しているということはよく承知をしております。
厚生労働省としましては、劣悪な施設からの転居を進めるために、転居に伴う引っ越し代ですとか敷金などの支給を行ったりもしています。また、今開催しています生活保護制度に関する国と地方の協議でも保護費の不適正な受給への対策について検討を進めていまして、そこでの議論も含めましてこうしたことにもしっかりと厳正に対応していきたいと思っています。
また、生活保護受給者などを劣悪な施設に住まわせ、その意に反して保護費を搾取するという、いわゆる貧困ビジネスにつきましては、現行制度ではおっしゃるように利用者の権利を十分に保護できる法制度がないということも踏まえまして、民主党の中で今、適正化に向けた議員立法が検討をされていると承知をしておりますので、またここは党派を超えて各党の皆様で御協議をいただくということも一つあるのかなというふうには思います。


○中村博彦君

だから、皆さんももう御記憶に新しいと思いますが、群馬の渋川、「たまゆら」という火災事故がございまして、何と七人の死亡者を出した。この反省が生かされていない。だから、是非、この貧困ビジネスというのは、法を作ってもよろしゅうございますから、こういう放置というものはこの福祉国家ではあるまじきことでございますから、是非とも小宮山大臣の下で、大臣が替わらないうちに是非やってもらいたいと、こういうように思います。
もう今申し上げておることは本当に、なぜ放置しておるのか、なぜ行政の不作為かという問題ばかりを列挙させていただいておりまして、次は認知症対策でございます。これは一体どうなっておるんだと。
この認知症対策が本当に遅れてしまっています。大臣、この認知症のデータ推計というのは、何と二〇〇三年からしかしていないんですよ、厚生労働省はね、二〇〇三年ですよ。今、日本の認知症高齢者数は軽度や未発見を入れると六百万人と言われておる。八十歳の高齢者が八百万人を超えて、軽度を考えると五百万人、六百万人と言われておる認知症高齢者の推計データが、二〇〇三年のデータの上に推計が成り立っているわけでございます。
だから、御存じのとおり、今回、精神科の入院病棟で収容され続けている、入院し続けている入院者が認知症で五万人超えている。十五年には十九万人になっているんです。そして、狭くて劣悪な精神病棟の片隅でその入院患者は人生の最晩年を送っているんです。これを、この実態どう考えますか。

○国務大臣(小宮山洋子君)


今御指摘いただきましたように、精神科病院に入院している認知症の患者数が平成二十年の五・二万人、このように増加をしているというのは大変問題なことだという認識は私も持っております。
そのため、昨年十二月、厚生労働省に設置いたしました新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム、ここで、入院を前提とするのではなくて、地域の生活を支えるための精神科医療とすること、また入院が必要となる場合には、速やかに症状の軽減を目指して退院を促進すること、認知症の方ができる限り地域の生活の場で暮らせるようにするため、地域で受け入れていくためのシステムづくりを進めること、こういった基本的な考え方をまとめました。
現在、この検討チームで引き続き具体的な方策などについて検討を進めています。これからもその認知症の方ができる限り地域の生活の場で暮らしていけるように、必要な対策を検討していきたいというふうに考えています。


○中村博彦君

それはね、大臣が余りにもこの問題行動、周辺症状を知らな過ぎる。それは、軽度は今言うように地域で地域でと、それは厚労省の、行政の受け売り言うたら駄目ですよ。
それじゃ、問題点申し上げますが、グループホームというのが十六万ベッドあるんですよ、グループホームは。そして、何とこのグループホームのネーミングは、認知症高齢者共同生活介護事業所という。そして、その施設が、一応スウェーデンで見習った昔の局長がおったから、疑似家庭にして環境要因だけで良くするというようなシステムをグループホームでつくった。
しかし、そのグループホームは、サービス提供体制強化加算、介護福祉士が五割おるかおらないかで加算をくれる。それやいうのも、一三・二%しか大臣取っていないんですよ、寄り添うだけですよ、疑似家庭だけですよ。それから、認知症専門ケア加算も一五・三%しか取っていない。認知症介護実践リーダー研修が終わった方が一人おってもその加算はくれるのに、そのお一人がいる施設が一五・三%にしかすぎないんですよ。
これが、お寒いでしょう、お寒い状態というので、一遍飛び込みで世田谷のグループホーム行ってみてください、厚労省に聞かぬと。飛び込みで選挙で歩くようなつもりで行ってください。そうするとよく分かります。
だから、私は、この認知症ケアと認知症のキュアは、これは私は本当に喫緊の課題だと。そして、疾患別アプローチ、疾患別のアプローチというのが必要になってきますし、そして生活の場である介護施設で認知症ケアを進化させる、進歩させる、こういう今状況下にあるわけでございます。
そして、これも不思議なんだけれども、何と認知症の治療薬がアリセプトというのは一九九九年にできて以来、今年レミニールという薬とメマリーという薬しかできていない。だから、今年になって初めてこの薬の使い方をどうしようか。疾患別でアルツハイマー、脳血管症、レビー小体病、そのどちらに効くのかというような状況ですよ。
だから、まさに元年、認知症ケア、認知症キュア元年ですね。この元年というような位置付けの中でどうするか、簡単にお答えください、時間がないものですから。

○国務大臣(小宮山洋子君)


委員の御意見もしっかりと承りながら、今本当にいろいろな意味で専門にケアを、またキュアという言い方もされましたけれども、する人が少ないという認識は持っておりますので、どのように充実をしていけるのか、私も現場を見せていただいて、御意見も承りながらしっかり取り組んでいきたいというふうに思います。


○中村博彦君

質問、最後になりましたけれども、この認知症というのは至るところに影を落としています。現在刑務所に収容されている受刑者の高齢化問題、全国の受刑者数は平成二十二年末で六万四千八百人いらっしゃる。そして、六十歳以上が何と一六%、七十歳以上でも二千三百八十一人いらっしゃるんですね。この中で認知症や介護の必要のある高齢者というのはたくさんいらっしゃるんですよ。
法務省、御答弁お願いします。

○政府参考人(三浦守君)


委員御指摘のように、刑務所の受刑者に占める高齢者の割合は近年大きく増加してございます。その中には認知症等によりまして一般受刑者と同様に処遇ができないという受刑者がいるのも事実でございます。
ただ、残念ながら、その数につきましては統計上把握していないところでございます。


○中村博彦君

法務省の特別矯正監の杉良太郎さんが見ておれないと。刑務所職員が認知症の方の食事や排便、身体の移動さえもできない受刑者をお世話しておるそうでございます。
だから私は、それであれば、この総合訓練施設、刑務所内にあるようでございますから、この受刑者の作業に関する訓令の下に刑務所実践介護士のような形で、更生という形の中でそういう資格を与えて、そして認知症対応を、高齢者の要介護度の重い方の対応をされる、これはどうでございますか、大臣。

○国務大臣(小宮山洋子君)


委員の御意見もいただいて検討をさせていただきたいと思います。


○中村博彦君

本当に認知症ケアというのは御存じのとおり、大変な実態になってございます。
先ほども申しましたように、認知症のケアだけでございません。各県にある施設、例えば医療系の認知症疾患医療センターも十分に全国に恵まされておりませんし、認知症のサポート医もまだ十分でございません。そういう意味では、医療もケアも挙げて認知症対応を大臣、お願いをいたしたいと、その要望をお願いして、質問は終わります。